人生折り返し地点からのデザインワーク

技と知恵と工夫を未来に

正月のお飾り

2015年のお正月から、白黒の幔幕を掲げています。

むかしのうちの幔幕(まんまく)は、白と青だったのですが、ある老舗のご主人によると黒が一番格調高いとのことでした。もう20年近く幔幕の習慣がなかったので、奮発して新調しました。お正月のほかに、祇園祭の期間7月中も掲げています。

 

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暖簾はちなみに、その2年前から。うちのブランドマークを作ることを模索していたところ、いっそのこと家紋にしましょうということで、もともとあった家紋「井桁ニ四ツ目車」紋をリファイン、マークにしました。ですので、もともとあったように思われる方がおおいのですが、ここ数年のことです。暖簾を掲げるようになって、お店に格調が出てきたように感じます。

 

さて、時代の移り変わりや生活習慣の変容もあって、老舗と言われる我が家でもお正月が様変わりしています。30年ほど前までは、正月になると親戚が入れ代わり立ち代わりやって来ては酒盛り、それが1週間ずっと続いていたのを記憶しています。祖父に兄弟が多かったこともあって、その親戚の数がはんぱじゃありませんでした。最後は泥酔で大声で歌うか、一晩中碁を打つかのどちらかでした。

 

飾り付けも多く、工場から便所、蔵へはもちろん、神々が宿ると言われる箇所にはしめ飾り、飾りにもいろいろな形があったよう。でもほとんど忘れてしまって、記録ものこっていません。とくに近年は3が日だけ定休ということもあって、1月4日からは普段通りの営業です。親戚もほとんどが亡くなったり疎遠になったりで、誰も来なくなりました。

 

今となっては思い出ですが、今思えばせめて記録に残しておけばよかったかなと思います。京都でも家々によって風習が違うようで、その違いに興味がわいてきました。

 

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暖簾は季節によって架け替えています。2016年秋からご披露しているのは、新色の茶色。ちょっと大人しすぎたかな。