人生折り返し地点からのデザインワーク

技と知恵と工夫を未来に

京都の老舗

創業100年以上つづく

京都府下、創業100年以上の事業所1700社が加盟する「京都老舗の会」の総会に毎年参加しています。そこでは基調講演会、表彰、交流会が行われます。

 

平成28年度今回の基調講演は、上羽絵惣株式会社 十代目 石田結実さん(宝暦元年創業。日本最古の日本画絵具製造販売業)と、株式会社クロスエフェクト 代表取締役 竹田正俊さん(高速3Dプリントで外科手術用のモデル製作)のトークでした。

それぞれ印象に残る言葉を記しておきます。

 

革新や開発には遊びや余裕が大事では、との話題で、

石田さん:社長として慌ただしい毎日を送る中、ヨガの時間を大切にしています。もう15年以上続けています。精神性や約束事が経営にも役立っている。

竹田さん:新社屋建設の際に、社員の声を受けて、オフィスに滑り台を設置した。会社見学に年300社来られる。

オフィスに滑り台…個性派続々 やる気と発想狙い : 京都新聞

 

私の経営する会社では、ありきたりですが、有給休暇完全消化、長期休暇取得を奨励しています。デザインや新作へのアイデアは、美を探求して教養を身につけたりリフレッシュしたりと、自己研鑽に努めるとともに休養をとってほしいと願っています。

 

企業が長く続くコツはなんだろう、との話題では、

石田さん:跡を継ごうと思った時には13億円の債務があった。社員とともにがむしゃらに働いてきただけ。

竹田さん:ドラッカーのマネージメント原則を実践している。企業を人の命にたとえて、殺してしまうことのないように命懸けでとりくんでいる。

 

私自身も様々な老舗企業経営者とお話する機会がある中で、多くの方がおっしゃる「たまたま運が良かった」「日々一所懸命やっていたら続いた」という素朴なご意見が非常に多いです。とくに京都は、空襲に遭わなかったことも大きい要素かもしれません。

 

最後に、2016年11月に発行された京都老舗の会ニュースレターをご紹介します。

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http://kyoto-shinisenokai.com/wp-content/uploads/2016/11/15.pdf